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「いいか? お前は女の子なんだから、綺麗にしておかないと好きな奴に嫌われてしまうぞ。いくらお前が常識無くて、たとえ着払いで人の家に来ても風呂くらいは入らないと。ほら、泣くなよ」
顔付きが妙に穏やかで、言動もオカシイ。
気が動転している為、本人も何を言っているのか理解できない状態である。
「お風呂入らないと、嫌われちゃうのか?」
「ああ、そうだとも!!」
直哉が大真面目に頷くと、「わかった! オレ、頑張る!!」
まりながばっと顔を上げて直哉を見つめた。何とも立ち直りの早い娘である。
涙を直哉のシャツでゴシゴシと拭いた後、再び元気よくバスルームにかけ戻っていった。
すると、バスルームからすさまじい声が────・・・・
「うりゃあああ!! ひゃゃーん! あつーっっっ!!」
「・・・・ハハハ、ハハハハハ」
直哉はおかしな笑いを浮かべ、フラフラとベッドルームに戻ると、そのままベットに倒れ込んだ。
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