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直哉は驚いたまま、着払いで届いた段ボールの中から飛び出してきた少女を見つめた。
少女の容姿は団栗目で大きめの人なつっこそうな瞳。そして、なかなか整った――そう、どちらかと言えば可愛らしいと言った形容詞が似合う顔立ち。そして肩までの金髪に、薄汚れたかなりボロい衣服と汚れた肌。
顔だけでなく手や足もかなり汚れている。
他にもあちこちに黒い汚れなどが付着しているが、肌がなまじ白いせいもあって、それが異様に目立っていた。
「はろ~」
笑って手を振る少女──『まりな』。
そんな少女を直哉は、ただ目を開いて見つめるしか出来なかった。
それもその筈。届いた着払いの荷物から人間が出てきたのだ。
驚かない人間は居ない。
逆に、驚かない人が居るなら見てみたいものだ。
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