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まりなは、何も言えずに大口を開けている直哉の方へ歩み寄った。
「直哉、どうしてそんなに驚いてるのだ? オレ、暁まりな。ヨロシク」
すっと右手を差し出してきた。どうやら握手を求めているようだ。
「あ、あ・・・・あ、ああ。どうも」
何故か見も知らぬ女の子が自分の名を知っていて、しかも呼び捨てで呼ばれているというのは何故か、と通常なら誰でも抱くような疑問すら、今の直哉の頭には浮かばなかった。
それだけ、彼の頭は混乱していた。
律義に返事をし、挙句の果てには差し出された手を握り返し、握手までしてしまう現状。
しかし、とりあえずこれだけは聞いておかねば!
「・・・・お前は一体・・・・・・何なんだ?」
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