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例えば目の前に選択肢はいつだって無限大なのだと思う。 離れて暮らす時間、司よりも彼が、今のあたしを受け止めていてくれたかもしれない。 会議中に目の前に座る貴史を見つめて、ぼんやりとそんなことを思う。 言葉にしなくてもあたしを見ていてくれて、その小さな変化なんかを感じてくれていた。 だけどあたしは彼を見ようとしなかった。
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