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低くうなるエンジン音
僕は目的もなくただひたすらに走った
郊外を快適にとばしている頃にはすっかり日も落ちて、どこまでも広い闇と光の粒が空を満たしていた
ふとルームミラーに目をやった…
出た
本当に出た
うつむいているので顔は見えないが、『DEATH』と書かれた白いTシャツに古着っぽいジーンズを履いた…以外とラフな女性が後ろに座ってた
言うまでもなくオバケだろう
いまいち『DEATH』がシャレなのか本気なのかは分からないが
これがオバケじゃないとして考えられるのは…
・走っている車をダッシュで追いかけ、瞬時に飛び乗ってきた
・あらかじめシートの下に入り込んでいて、今になって出てきた
そんなこと生身の人間にやられたらオバケより怖い
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