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「実は俺、未来から来たんだ」
いきなりの第一声はそれだった。午後の喫茶店、遅めの昼食、私はゆっくりと食べ掛けのスパゲッティをたいらげ、水を飲む。日光が柔らかい。
「今日も平和ね~」
外を眺めながら一人悦に入った。
「いや、せめてツッコミを入れてくれないか、朝陽」
「いや、ボケはボケでも痴呆の人間にツッコミ入れる必要ないでしょう?」
「地方?俺は首都圏の人間だぞ」
「あんたの出身の話じゃない!」
「お、いいね。その感じでツッコんでくれ、『光さんはBack to the futureなんですか?』みたいな」
みたいな、じゃない!嗚呼、誰かこの頭の中まで日向ぼっこなコイツを止めて下さい。出来れば息の根ごと止めて下さい、と考えながら光を見下した。
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