赤と金~GOD KNOWS~

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私は絶句した。私たちは喫茶店のガラス越しに外が見える席に座っていたのだが、ガラスには私しか映っていなかったのだ。目の前にはいるのにガラスに光(こう)は映っていない。 「ちょ、あんたなんでガラスに映ってないのよ!?」 「ああ、きっと少しずつ俺の情報がこの時代から消えてるんだよ」 「は!ちょっと待ちなさい。意味わからないわよ!」 「だから説明した通りだよ」 私は困惑した、非常に困惑した。今思えばコイツは本当のことを言っていたのだ。いつも適当なことばっか言ってるのに大事なことも何でもないように強がっていたんだ。
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