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ゴゴゴゴゴゴゴ…!
ボコ…ッ…ボコッ…
洞窟の中にはいると
そこは
溶岩と灼熱の世界だった。
マグマが真っ赤に煮えたぎり
ゆっくり流れている。
溶岩の熱で暗くはないが
決して視界は良くなかった。
「………はぁ…。」
「…死んじゃうの」
汗が止まらない。
大気もガスで汚れ
気分も悪い。
火山。
まさに
地獄を描いた図であった。
「クーラードリンクを飲みましょう」
セトがフトコロから
クーラードリンクを取り出すと
みんな一斉に
ポーチを、あさくりだした。
「ひんやり…気持ちいいの」
氷鉱石の成分が溶け出す
液体を、一気に飲み干すと
いくらか気分はマシになる。
「とにかく…
前に、進みますわよ…」
リアの言葉に
三人がうなづくと
レンを先頭に、足を進めた。
…と、
ガッ!
「………………!?」
レンの足元から
鎌のようなものが現れた。
鋭い大鎌。
「ナーサリーさん!!ガミザミです!
気を付けてください!!」
「……は…っ…。」
レンは軽くステップで
後ろにかわすと
ヤドカリのようなモンスターが
地面から姿を現した。
間一髪で免れたレンは
すかさず
両刃の大剣、ソウルオブハートを
引き抜く。
それが引き金となり
ほかの三人も
急に眼付きを変えた。
だがそこで
セトが何かに気付く。
「トゥルース…」
困ったことに
クルルはアクアリウム
…すなわち、魚や貝類は
水槽鑑賞の対象である。
「ヤドカリ…なの」
「トゥルース、もしかして…」
「絶対、持って帰るの」
「ダ…ダメです!」
「アナタたち…大丈夫かしら?」
リアはどことなく
不安を感じながら
妖刀、カースオブ'セナ,をかざし
ガミザミに向かっていった。
ザクッと、刃を振り落とすと
ひるんだガミザミ。
「うふふ、意外と
刃は通りますのね」
ザコモンスターにやられるほど
体力は落ちぶれていない。
「………………。」
一瞬の隙を突いて
なんとか
切り抜ける四人だった。
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