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「グゴゴゴゴゴゴゴ…」
グラビモスは、のどを鳴らし
岩山から姿を現した。
「動きは割と早く、
性格も、どう猛です!」
「ヤツの口から吐く熱線に
気を付けるの!」
「…く、とんでもないモンスターに
出会いましたわね…」
「………………。」
そんな中、
レンだけがグラビモスに
向かって行った。
…逃げる気はないらしい。
「ちょ…レン、待ちなさい!」
リアがレンを…追う。
「倒しても報酬は
貰えませんわよ!」
そこで、セトが
口をはさんだ。
「いいえ…確かグラビモスは
A級ウォンテッドに
登録が入ってました」
「倒したら、たくさん
懸賞金を貰えるの」
「…でも
クエスト外の敵ですわ」
「大丈夫です、トゥルース」
「分かってるの」
クルルが言うと
自分の手を口にくわえ
思いっ切り、息を吹いた。
…すると
「ピュイイイィィィィィ~~~~!!」
笛の音が
辺りに、こだました。
「な…?」
リアがそれを見ていると
バサッ…バサッ…バサッ…!!
…何かが飛んできた。
「エル!偉いの」
…コウノトリ?
それは
エルと呼ばれた鳥だった。
恐らく伝書鳩の一種だろう。
「これをギルドまで
届けてほしいの」
クルルは伝書鳩に
紙をくくりつけ
一言そういうと
「クル~…ポッ!」
なんだか滑稽な鳴き声で
火山の空へ旅立った。
「えへ~、
ボクのお友達なの」
「…これで、グラビモスを
討伐しても問題ないです!」
「ちょ…」
倒せるの?
と、
リアは聞きたかっただろうか
チラっと、後ろを振り返ると
「グゴゴゴゴォォォオオ!!」
レンはグラビモスと戦っている。
「ラテ、行くの!」
「絶対に仕留めます!」
「はぁ…」
リアはため息をつき
余計なことをしてくれたと
心で思っていた。
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