第二十七章 火山の采配

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だが、そう簡単に 倒せる相手ではなかった。       グラビモスの太い尻尾が レンの体を襲う。     「…………く…。」     レンは 自分の何倍もの重量がある ソウルオブハートをかかげ   その小さな体を守る。         ブンッ!!   ガキイイイィィィン!!!       「………ぅく…。」     巨大な尻尾は 大剣のおかげで   自身には当たらなかったが   レンの体は その大剣ごと   場外に 吹っ飛ばされた。       ズサ…ッ…ガッ!!       「………………。」     なんとか 足で踏ん張るレン。     レンは緋色の眼を鋭くし グラビモスを睨みつける。       「グググゴゴゴゴ…」       すると、グラビモスは 大きく息を吸い込んだ。       「あれは…!!」   セトが叫ぶ。     「ナーサリーさん!あぶない!!  よけて!!熱線です!!!」     「………………!?」       …その直後だった。         バシューーーーーーーッ!!!         瞬間的に体が動いた。     レンは真横にダイビングし   頭から地面に伏せた。         ドゴォォォォオオオオンッ!!           岩壁の山が 一気に崩壊していた。     地面が焼かれ   その岩壁は   完全に焦げている。       「…当たったら…  ……即死ですよ…」     セトがレンの腕をつかみ 立ち上がらせる。       …こんな灼熱のレーザー砲は 見たことなんてない…。         尚も、グラビモスは こちらへ向かってくる。           「………………。」     レンは恐怖で、自分は 震えているな、と感じると…         口元が     少し笑っていた。
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