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「てやぁぁ!!」
ガキィンッ!!
「はぁぁ!!」
ガキィンッ!!
セトとクルルが
足元に潜り込み
ジークリンデ、ジークムントを
それぞれ振り回す!
だが
そんなものには
動じることなく
グラビモスは暴れ回る!
「ググゴゴゴ…!」
「ナーサリーさん!そちらへ
向かってます!!」
グラビモスの突進は
ブルファンゴのように
出だしに、タメがある。
「レン!!後ろは溶岩ですわ!」
「…………く…。」
レンは横に逃げるしかない!
しかし
グラビモスは待つこともなく
レンを目掛けて
突撃してきた!
「あぶない…!!」
レンは、とっさに大剣を
盾にする!
ズンッズンッズンッズン…ッ!!!
ガキィン…!!
「………う…っ!!」
ズサァァァ~~~!!
グラビモスの足が
レンの大剣をかすめる!
ドポン…ッ
突撃したグラビモスは
足を滑らせながら
溶岩の中へ
体を沈めていった。
「グラビモスは…溶岩なんて
熱く感じません…」
セトが言うと
それを証明するごとく
溶岩から再び、姿を現す!
ドパァァァン…ッ!
溶岩の熱で赤く焼けた皮膚が
さらに危険度を増している。
「トゥルース!こちらへ!!」
「今、行くの!」
次なる、標的はセトとクルル。
ズサァァァ~~!!
滑り込むグラビモス。
さらに尻尾を振り回す!!
ブンッ!!
「きゃわ!?」
それがセトの頭の上を
通り過ぎていく。
だが安堵は出来ない!
「セト!!また来ますわ!!」
リアがセトに叫ぶ!!
「しま……っ」
体勢を崩されたセトに
太い尻尾が振り下ろされる!
ビュッ!!
ドゴォオン!!
「……!!」
セトのいた場所には、尻尾が
地面にめり込んでいた。
「…あ…あ…!?」
まさか…!
「………………。」
…いや
尻尾が宙に浮くと
そこにはセトの姿がない。
代わりに
レンが、たたずんていた。
片手にセトの腕を
持ち上げながら…。
「ナーサリー…さん…」
どうやら
レンはセトの腕を掴み
力で無理やり
安全な場所へ
引っ張ったのだろう。
「ごめんなさい…!」
「…………ん…。」
レンは片手でセトをおろすと
ゴク…っと、のどが鳴った。
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