第二十七章 火山の采配

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「ふぁ…ぁぁ…」     あくびと共に もぞもぞ動き出す少女達。     「んん…トゥルースぅ~…」   「む~…?」     薄紫の髪の少女、 セト=ラテ=クルールーと   水色の髪の少女、 クルル=トゥルース=クルールーが   同時にフトンから カオだけ、出てくる。     「…おはよ~…」   「まだ眠いの…」     再びフトンに潜り込む、クルル。     「ダメですよ?ちゃんと  起きてくださいね~…」   と、言ってるセトの方が 眠そうな目をしている。     すると…     バッ!!…っと クルルが飛び起きた。     「…このフトン…  ちょっと、におうの」   「え~?わたくしのは  太陽の香りがします~」     セトは自分のフトンに クルンと、くるまった。     「ちがうの…  ホコリっぽいの」     「じゃあ、お姉ちゃんの  フトンで一緒に寝ますかぁ?」   「いいの…?」     セトはフトンを持ち上げて クルルを呼び込んだ。     「わ…いい匂いなの」     どうやら クルルのフトンと セトのフトンは   天と地の差で 質が違ったようだ。     すると     ゴロゴロゴロ…!     「きゃわっ!?」     姉妹で分け合うフトンに   蒼色の髪の少女、 レン=ナーサリー=クルールーが   二人の間に転がってくる。     「………すぅ…。」     やはり 意識はない。     「うに…せまいの」   「こまりました~」     一枚のフトンを 三人で取り合うかたち。     「…アナタ達…  なにやっているのよ…」     銀色の髪の少女、 リア=ライム=クルールーが   部屋に入ってくると   「あ…あはは」     苦笑いのセトとクルル。     「………………。」     レンは   とにかく 眠っていた。
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