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いつのまにか買われてた切符で新幹線に乗り、日本屈指の電機メーカー・ロクジン社長の六神天地(むつみてんち)の葬儀場に向かう
駅から乗ったタクシーの中で、ふと呟く
「六つの神でロクジンか。結構安直だな」
「わかりやすかろぅ、石橋さん家と一緒だ」
それもそうだ
「それで、いい加減俺が着いてく理由を教えてくれ。親父の友達だからじゃ、俺が着いてく理由にはならないはずだぞ」
「まだだめだ」
「なんで」
「なんでも。一通り終わったら話すから、それまで待ってろ」
どうやら、目的地が近づくほどに親父の顔が険しくなっているのは、親友の葬式だからって事だけじゃないようだ
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