人生万事塞翁が馬

5/8
444人が本棚に入れています
本棚に追加
/120ページ
いつのまにか買われてた切符で新幹線に乗り、日本屈指の電機メーカー・ロクジン社長の六神天地(むつみてんち)の葬儀場に向かう 駅から乗ったタクシーの中で、ふと呟く 「六つの神でロクジンか。結構安直だな」 「わかりやすかろぅ、石橋さん家と一緒だ」 それもそうだ 「それで、いい加減俺が着いてく理由を教えてくれ。親父の友達だからじゃ、俺が着いてく理由にはならないはずだぞ」 「まだだめだ」 「なんで」 「なんでも。一通り終わったら話すから、それまで待ってろ」 どうやら、目的地が近づくほどに親父の顔が険しくなっているのは、親友の葬式だからって事だけじゃないようだ
/120ページ

最初のコメントを投稿しよう!