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険悪な雰囲気の詩織と綾香が見守る中、誠は冷や汗を流しながら玄関で靴を履き身支度を整えた。
「んじゃ、行ってきます。晩飯には戻るからよろしく」
「行ってらっしゃい…って、あら?夜は戻るんですか?」
意外そうな詩織の言葉に誠が振り返る。
「そうだよ?戻らないと思ってたの?」
「はい。今日はデートだと思ってましたから!
夜景の綺麗なホテルで素敵なディナーを食べた後、そのまま女性も美味しく頂いてしまうのかと……」
詩織はもじもじと指を絡め合わせる。
「そ、そんなこと考えてたんだ…ハハハ……」
とんでもない想像をされていたが半分は当たっているので、誠は引きつりながら渇いた笑いを漏らす。
ガシャン!
綾香の後ろで何かが落ちた音が聞こえた。
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