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逃げるように家を出た誠は、待ち合わせ場所である駅に向かった。
程なくして駅に着いたが、時間をずらして出たため待ち合わせの時間はまだ一時間程先だった。
「ん~、さすがに早く出すぎたな……。どうしようか」
悩んでいるとCDショップの看板が目に入った。
「あ、そういや今日は『滅多に会えぬキャラメル三世』の発売日だったよな?ちょと見てくるか」
誠はCDショップへ向かった。
「やべぇ!もう由希来てるよな!」
誠は時間を忘れて試聴スペースで聞き入ってしまった。
エスカレーターをダッシュで駆け下り、全速力で待ち合わせの場所に向かう。
待ち合わせ場所に近づくと、時計を見ながら一人でたたずむ由希の姿が見えた。
「ゆ……!」
まだ少し遠いが、誠が声を掛けようとしたその時、二人組みの男が由希に近づき声を掛けたのが見えた。
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