日常

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内廊下を歩きエレベーターのボタンを押す。 「うー、寒みぃ…」 四十二階建てタワー型マンションの最上階。 エレベーターを待つだけでも時間がかかる。 途中で人が乗ってきたらなお更だ。 朝、通学の時間帯の一分間はとても貴重だ。 特に遅刻に近い時間なら、さらに貴重になる。 「早くしろーーー…」 どんなに願ってもエレベーターのスピードが上がることはない。 誠の夢は四十二階直通の、自分専用のエレベーターを手に入れることだ。 ちなみに昨日は、リモコンを操作しなくても念じればチャンネルの変わるテレビを手に入れることが夢だった。
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