・・プロローグ・・

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    美『奈穂姉~。1時に待ち合わせなら早くしないと………』     リビングに座ってボーっとしてる奈穂姉にそう声をかけると、   奈「……え?……やだ、もう12時過ぎてるじゃないッッ」   と、言って驚く。 けど相変わらず準備をする様子もなくて……     美『奈穂姉? 準備とかしなくていいの?』   奈穂姉に聞いてみる。   奈穂姉は少し私の顔をジーっと見ると、   奈「……ハァ。ねぇ。美優~一緒に行かない?」   なんて、言ってきた。     私は相手の人には最初の挨拶〔あ、お見合いだったから、顔合わせのついでの食事会で終わったんだ。〕の時しか会っていなかった。     奈穂姉は自分が言った言葉がすごくいい考えだと思ったらしく、     奈「そうよ。ねぇ、美優一緒に行きましょ。どうせ式の打ち合わせったって、ただ映画見て食事するだけだし。」     (奈穂姉……、それは打ち合わせじゃなくちょっとしたデートなのでは……)     最近の奈穂姉は、おかしい。 なんでもうすぐ結婚する相手とのお出掛けに妹を連れて行こうとするんだろ?     奈穂姉が最近ふさぎこんでるのと、何か関係があるのかも。     私は、婚約者と奈穂姉の間に何かあるのかも知れないと考え、とりあえず今日のデートについて行くことにした。    
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