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「―あれ、春日。朝ご飯は?」
「ん。ごめん侠。今日は食べる時間ないや。って!……――行ってきます!」
慌ただしく春日は玄関のドアノブに手をかけるが勢いよく振り返る。
「!?」
――ちゅ。
軽く侠と春日の唇が重なる。
「………行ってきますのちゅー」
子供の様に無邪気に笑う春日。
いつも春日の行動には翻弄されてばかりいる気がする。
「もう、早く行きなさいよ!」
侠は春日を追い出す様に見送る。
――こんなに幸せで、本当にいいのだろうか?
(………ねえ、龍平。いいのかな?)
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