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「クリスマスパーティー?」
「そ、そう。健吾君も…参加しない?…24日なんだけど…」
「うぅ~ん…」
大掃除の時間、私は健吾君へと声をかけた。今朝、急に決まった話だったけど…とりあえず…
健吾君はベランダで息を白くさせながら、窓を拭く手を止めて悩んでる
来てくれたら、今年のクリスマスは…健吾君と一緒…かぁ…
一緒にクラッカー鳴らして…ご馳走食べて…ケーキ食べて…ツリーの飾り付けとかも一緒にできるかな…?……ってあれ?…なんか子供っぽいかも…
もっとロマンチックな雰囲気を想像したいけど、なかなかイメージができない…
うぅ~ん…と私が唸ってると、健吾君が口を開いた
「俺は行きたいなぁ。でも、部活次第…だね」
「ぁ、それは大丈夫。私からお父さんに言って絶対休みにさせるから!」
「い…いいのかな?」
苦笑いの健吾君に、私は何回も頷く
1年に1回の大事な日なんだもん。絶対邪魔なんてさせない
私の必死さが伝わったのか、悩んでた健吾君も笑顔で答える
「うん、そういうことなら行くよ。香奈さん家でいいんだね」
「ほんと?…やった!…じゃあ細かいことは後でメールするね」
「分かった」
お互いに笑顔を見せた所で、健吾君はまた窓を拭き始める。これで一段落…
ではなくて……
「あの…健吾君……お願いがあるんだけど…」
「え?」
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