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その時に気付いた真後ろにある扉。
(…まさかここから出て来たりして…)
そう内心で思っていると、壇上に白い学ランを着た男性七人が現れた。
「ご静粛に!!…権蔵様の御成りです!!」
白学ランの男性全員で声を揃いえて言うと、まさかと思ったその扉から白い学ランに青いスカーフを巻いた権蔵が出て来た。
在り来りと思っていると雨月の真横を通り、客席の真ん中に空いた通路を歩いて、権蔵は壇上に上がった。そして権蔵の後ろに大きなスクリーンが下り、権蔵を映し出すとマイクに向かって喋り出した。
「毎回のお越し、有難う御座います。初めての方もいらっしゃると思いますので、始めに軽く自己紹介をさせて頂きます。私がUTOPIAを設立しました、勅使ヶ原権蔵と申します。以後お見知りおきを。我が会では、現時点の人生に満足せず、誠とは何か、善とは何か、美とは何かを改めて知りながらもっと理想的な人生を歩んで頂きたく、そのお手伝いが少しでも出来ればこれ幸いと思っている次第に御座います。それでは、暫しのお付き合いの程、お願い申し上げます……」
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