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「前にお仕えさせてもらっていた桃花様ではないですか。」
えっ?そうなの?
キョトンとしながら怜を見つめると彼は「鞄をお持ちします。」と言われ、なぜここに彼がいたかという疑問も忘れ勿論喜んで通学鞄を渡すと…
「桃花様。あなたが私をクビにしてくれたおかげで、こんなに可愛らしい…すみれお嬢様に仕えることができました。」
と爆弾発言を桃花にした。
ヤバいよ!その失礼な発言は!
まぁ、私の機嫌とりにそう言ったんでしょうけど。
恐る恐る桃花を見ると…
イヤーー魔王様降臨デス!!!
「すみれ!」
低く震えている声で呼ばれビクッとびくついてしまった。
「…何?」
「こんな奴速攻クビにしちゃいなさいよ!」
うん。出来るものならとっくにしてるよ…
でも、出来ないのよ…。
その理由は昨日の夜の怜を紹介された夕食の時にさかのぼる…。
『すみれちゃん…。』
『…何?お母様?』
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