我儘お嬢様

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電話をきった音が聞こえ、すみれの母も電話をきった。 「もう、あの子は…これで999人目よ。あっ、そうだわ♪ねぇ執事長?」 近くにいた60代くらい年輩の執事は彼女に呼ばれたので近づいた。 「奥様どうなさいました?」 「あなた子供がいらしたわよね?」 「えぇ、私と同じ望月家で執事をしています。」 それを聞いて彼女は顔を曇らせた。 「えっ、それならうちには来れないわね。」 声の語尾が下がり何かを察したのか慌てて執事長は口を開いた。 「あっ、けれど奥様。息子は確か今日で解雇されるはずです。」 それを聞いて彼女はパッと明るい表情に変わった。 「あら、それは良かったわ。それなら今日いつでもいいので呼んでくださる?すみれの専属執事にしようと思うの!」 「はい、奥様。息子に、そう伝えておきましょう。」 周りにいたメイドや執事は2人の会話を聞き皆 またか…と呆れため息をついた。 そして、まだ会ったことのない執事長の息子に憐れみの気持ちを持った。 彼は何日もつかと…。
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