防衛戦

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200X年7月6日午後4時50分 北海道札幌市札幌駐屯地 陸上自衛隊北部方面隊第一戦車群 第303中隊 303中隊は補給のため札幌駐屯地に立ち寄った。 カチャカチャ 相馬は74式戦車の整備をしている。 中川 「異常あるか?」 相馬 「大丈夫です」 中川 「そろそろ給油も終わる。そしたら砲弾の積み込みだ」 相馬 「はい」 相馬は工具箱を砲塔後部にしまった。 中川 「相馬、お前は重機と車載機銃に給弾しろ。オレたちは砲弾をやる」 相馬は武器庫から7.62mm弾と12.7mm弾を持ってきて作業にとりかかった。 200X年7月6日午後5時 千葉県習志野市習志野駐屯地 陸上自衛隊中央即応集団 第一戦車小隊 第一戦車小隊は整備が終了し、全員搭乗していた。 隊長 「各車、エンジン始動」 福田 「2号車了解!神内、エンジン始動」 神内 「了解!」 神内はエンジンを始動する。 キュルルルル…… ヴォン! 隊長 「各車、1号車へ追従せよ。特設飛行場へ向かう」 1号車から順に倉庫を出て行った。 習志野駐屯地内特設飛行場 飛行場にはC-5輸送機3機が前部ハッチを開けて待機していた。 隊長 「1~4号車は一番機、5~9号車は二番機、10~12号車は三番機だ。急げ」 福田 「木下、砲塔6時」 機械音を立てながら砲塔は真後ろを向いた。 第一戦車小隊を乗せたC5輸送機は北海道に向けて移動を開始した。 200X年7月6日午後8時50分 北海道札幌市札幌駐屯地内兵舎 陸上自衛隊北部方面隊第二師団 島田隊 田所 「ただいま帰りました」 望月 「お疲れ~。楽しんで来たか~?」 イスに座っている望月が言った。 田所 「えぇ、まぁ」 八木 「ドコ行ってきたんだ?」 八木が聞く。 田所 「……………。尾崎さん。鈴原さんは?」 田所は軽く聞き流した。 八木 「あのヤロォ……」 尾崎 「まだ帰ってないみたいだ」 望月 「まあ、邪魔しないのが常識ってもんだよな」 田所 「ですよね。多分今日は相当遅いんじゃ……」 上田 「多分な」 田所 「そんなことでいいんですかね?」 望月 「これが最後になるかもしれないだろ………。隊長もわかっているのさ、そこんトコは……」 田所 「明日早いんでもう寝ますね」 田所は2段ベッドの二階へ上がった。
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