好意

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傷付いた気持ちに優しさが染み渡って、どうしても貴方に逢いたくて貴方がいるお店へ行く事にした。 あれは5月の事だった。 その時あたしは車がなくて、その話をしたら貴方は『迎えに行くよ』って言ってくれた。 方向音痴で地図音痴のあたしにとって、当時住んでたとこの近くにホームセンターがあった事が幸いだった。 そこを目印に待ち合わせをしたね。 『ごめんね。わざわざありがとう。』って言ったあたしに、貴方は笑顔で応えてくれた。 そして貴方の車でお店へ向かった。 時間にして10分くらいだったかな?お店が忙しくない日はだいたい迎えに来てもらってた。 いつも19時や20時頃から行ってたからお客さんもあまりいなくて、貴方とお店のオーナーと話をしたね。 仕事の事とかプライベートな事まで。 得意なマッサージをカウンター越しにした事もあったね。 22時過ぎた頃からお客さんが来はじめて忙しいなか、あたしが一人寂しくないようにいつも気にかけてくれてたね。 お客と店員だから当たり前と言えば当たり前。 あたしもキャバクラでのバイト経験や、ホスト遊びをした事もあったから心得てはいたんだよ。 だから自分でお酒作ったり、料理を頼んだりして一人の時間も満喫してた。だけど、いつからだろう?貴方が他の女の子と話しているのを見るのは、何となく気分のいいものじゃなかったっけ。 この頃から貴方の事を好きになってたのかな。
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