友との別れ

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「なん…だ、今の声…」 空を仰いでみたが無論誰かいる訳はなく、声の主を探し辺りを見回すも人一人居なかった。 ふと何かを感じて自分の手を見ると、手紙が炎をあげて燃えた。 「…ぅわっつ!?」 声を出すと共に手紙を放り投げる。その手紙は地に落ちる前に、小さな爆発をして煙をあげた。 直ぐに煙は晴れ、手紙の代わりにすすと羽の生えた赤い球体がいた。 「………!?」 突如現れた地球外生命体―孔弾の勝手な憶測だが―に、声を出すことも出来なかった。 「…聖孔弾様、ですね?」 「…はっはい……?」 さらに喋ったことで、孔弾は完全に腰が抜けた様だ。 「゙第一課題゙は直ぐに始まるので準備しておいてください。」 「…だ、第一課題…いや…その前に、お前何者だ…」 孔弾は震えた指で球体を指差す。目はすわっていて、驚きを隠しきれない様だ。 「申し遅れました…私の名前はナビNo.14、マスター…主催者様に仕えるロボットです。因みに私のナンバーは孔弾様の参加番号です。覚えておいてください」 簡潔な答えに孔弾は納得するが、いまいち状況が把握できていないようで、立ち上がると 「…つまり、お前はこの戦いに関係あるんだな」 と初歩的な質問をした。 「はい」 そういうとNo.14はにこりと笑った。 「暗くなってまいりました。ささ、早く帰りましょう。」 「ああ…ってお前も着いてくるのか!?」 「勿論ですとも!私は貴方の参加証みたいなものですから。心配しなくても私、参加者以外の方には見えないよう造られております。」 「ふ、ふうむ…」 そうなのか、と孔弾は心で思い自分の家路を急いだ。No.14と共に。  
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