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何処にでもいそうな、普通の大学生。黒い前髪は均等に整っている。 手には小さな鞄を持っていて、これからどこかへ行くようだ。 扉についている郵便受けに手をのばす。開けると電気料金の請求書が一枚だけ入っていた。 「今月もギリギリか…」 郵便受けを閉めた。 扉を開けようとしたとき、携帯電話を忘れてたことを思い出し部屋に戻る。 雑誌で散らかった部屋を無造作に探す。それは直ぐに見つかり再び部屋を出ようとする。 しかしまた郵便受けに目が行く。 先程紙切れ一枚取ったはずだが、中に白いものが見えた。 「あれ…なんだ、これ」 手に取る。 白い和紙の封筒だった。 不審に思いながらも、それを見ずに鞄に入れて扉をあける。  
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