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都内にある大型ショッピングセンター。その中にあるゲームコーナーに孔弾はいた。
「遅えぞ孔弾!」
「わ…悪い幸喜」
幸喜(コウキ)と呼ばれた黒髪の青年は、孔弾を冗談の様に叱りながら笑っている。
二人の前には、一つのアーケードゲームがある。それは子供向けではないのか、中高生の行列に大人もちらほら交じっている。
画面を見てみると標準がでてきており、破裂音が聞こえてくる。どうやらシューティングゲームのようだ。
「…ったく、休日は混むんだぞここ…もっと早く来たなら―」
未だに、幸喜はがみがみと孔弾を責める。
それを笑って受け流していると、やがて自分達の番がまわってきた。
「沢山並んでるから1ゲームだけだな、また並びなおすか」
二人はゲームに付属している、引き金だけが動く短銃型の機械を手にする。それは本体とコードで繋がっており、ゲームと連動するようだ。
幸喜が100円を二枚入れて操作し、三つある難易度で一番難しいものを選んだ。
「さて…゙達人゙級の技を見せてくれよ。孔弾♪」
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