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看護師は何も言わず身体を拭いている。
私は少し気になり、目を開けた。すると、穏やかな表情で拭いている。
私は不思議で仕方なかった。
(なぜこの人は火傷の事なにも言わんの?、なぜ穏やかそうな顔して拭いているん?、なぜ俺がこんなに無愛想な態度してるのに、ここまで出来るねん‼)
私は疑問過ぎて思わず口にした。
私:『あんた‼この火傷見て何も思わんの⁉⁉キモち悪いとか思わんの⁉』
看護師は私が話しかけた事に相当びっくりしたのか、目を見開いた。
少し間が空いてから
看護師:『キモチ悪い?なぜ?………何も気持ち悪いなんてなぃよ‼』
私:『………俺は気持ち悪いんやってよ‼‼学校の奴等はみんなそう言うぞ‼‼』
看護師:『そっかぁ、その学校の子等はみんな勇気が無くて弱い子等やな‼でも君はみんなと違って勇気があって強い子だな‼』
私:『…………はぁっ?あんた何言ってんの?話噛み合ってないんちゃうん?』
その時は本当にわからなかった。
看護師:『だって君はその火傷をして皆からイジメられて耐えて、激痛が来るとわかってる手術にも耐えたしね‼あとは抜糸して退院待つだけ。本当に良く耐えたし頑張ってると私は思う。その学校の子等がもし君と同じ立場なら、君みたいには、なれないかもね‼そんな人の痛みをわかってあげれない人は絶対どっかで逃げ出すよ‼』
私:『…イジメられた事わかったん⁉』
看護師:『第一声に言った事聞いたらなんとなくわかった。』
(確かにな……(笑))
看護師:『あっ‼今、笑った‼‼君、ちゃんと笑えるし、喋れるやん‼』
私:『なっ‼‼当たり前やろ‼俺は人間やぞ‼』
看護師:『えぇ~だってずっと無表情で無愛想やったからさぁ(笑)』
私:『ふん‼ほっといてくれ💨』
看護師:『ハハハ(笑)』
………(俺が笑った?……てか人と話した?この人はなぜか怖くない!ちゃんと目がみれる……この人なら話せる。)
不思議な看護師だ。私は思った。
そして、その担当看護師に今まであった事を全て話した。
忙しい業務の中、空き時間になると来てくれて、その人が夜勤の時は夜遅くまで話を聞いてくれる事もあった。
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