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その看護師のお陰で私は徐々に表情が変わり人前で笑える様になっていた。
病室から出て看護師達数名に見られても、下を向く事せず、目を見る事が出来る。
…(そう‼俺は弱くない‼強い‼)
自分に言い聞かせる。
その看護師は私に勇気を与えてくれた。人生放り出しそうになった私を支えてくれた。
今までドシっとのし掛かって肩の荷がスッと消え去った。
………ありがとう……
そして全て抜糸し、ようやく退院の日を迎える。約2ヵ月の入院生活。自分にとって色々と変われる事が出来たと思う。
もちろん退院までの間、ずっとその看護師と接していた。
帰宅するときナースステーションで看護師たちが皆、見送りをしてくれる。もちろんその中には担当看護師も居た。私は涙目になり溢れそうになったが必死でこらえた。向こうは私が泣きかけなのに気付いているようだった。笑顔でしっかりと見送ってくれた。
病院から一歩足を出す。振り返り、入院生活の事を思い出す。手術、激痛、対人恐怖症、精神不安定、そして担当看護師。
………ありがとう………
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