5人が本棚に入れています
本棚に追加
達哉の兄とは面識があった。
と言っても、
達哉の家に行ったときに2、3度顔を合わせただけだ。
「達哉、こっち。あれ??確か…アキ君だよね??今日はありがとう」
そう言って、達哉の兄は僕に握手を求め、
僕はそれに応える。
「い、いえ。今日は頑張ってください!!」
「あぁ、ありがとうアキ君。しっかり見ててくれよな」
握手をしている手に力が入り、
達哉の兄が僕を見て微笑んだ。
僕は少しドキっとした。
「じゃあ、これがチケットだから。そこから入って、カウンターでチケット見せれば入れるから…あ、そうだ、あと入る時にドリンク代を取られると思うから、そのこと言われたらオレの弟だって言えば大丈夫だから」
達哉は、おうっと返事をして3枚のチケットを受け取り、僕らに渡す。
そして、僕らは列に並び順番に中に入った。
最初のコメントを投稿しよう!