ライヴハウスにて

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達哉の兄とは面識があった。 と言っても、 達哉の家に行ったときに2、3度顔を合わせただけだ。 「達哉、こっち。あれ??確か…アキ君だよね??今日はありがとう」 そう言って、達哉の兄は僕に握手を求め、 僕はそれに応える。 「い、いえ。今日は頑張ってください!!」 「あぁ、ありがとうアキ君。しっかり見ててくれよな」 握手をしている手に力が入り、 達哉の兄が僕を見て微笑んだ。 僕は少しドキっとした。 「じゃあ、これがチケットだから。そこから入って、カウンターでチケット見せれば入れるから…あ、そうだ、あと入る時にドリンク代を取られると思うから、そのこと言われたらオレの弟だって言えば大丈夫だから」 達哉は、おうっと返事をして3枚のチケットを受け取り、僕らに渡す。 そして、僕らは列に並び順番に中に入った。
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