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亜季
15歳の冬…
胸を打ち、呼吸が出来なくなるほど激しく聞こえる爆音。
様々な光はとても鮮明で、この場の熱気を十分に表してくれる。
動くことさえままならない人の数。
誰もが汗を流し、激しく押し合い、人の上に乗っている人もいる。
その中に亜季は居た。
その少年は、周りの空気に飲まれ
ただただ人の押し合いに耐えた。
誰かが少年の足を踏んだ。
しかし、それはもう4回目。
顔に肘が当たった回数など、もう覚えていない。
そのような状況の中、少年は目の前の一段上がった景色を見続けた。
ステージの上で楽器を奏でるある4人の姿を…。
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