きっかけ

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数日前     「なぁアキ、お前もう受験終わったよな?」 達哉は学校の帰り道、 腕を頭の後ろで組み合わせ、ダルそうに問いかけた。 「ん、推薦だったからね。もうこれからずっと暇さ。達哉は結果まだだよな?」 「あぁ、明後日くる。まぁ、アキと同じく推薦だから、なんとかなるっしょ」 少し肌寒い乾燥した日。 下校途中と思われる少年が2人。 「そうだ!!今度の日曜暇か?!うちの兄貴がやってるバンドのライヴがあるらしいんだよ!!」 達哉は少し興奮気味。   「ライヴか…僕はあんまし音楽に興味ないんだけどな…。 それに、ライヴハウスって怖いイメージがあるんだよ」 アキと呼ばれた少年は興奮する達哉をなだめながら話した。   「アキー、びびってんのかー??ライヴハウスが怖いんだろ」   「別に怖いわけじゃ…」   「じゃあ行こうぜっ」 達哉はアキの言葉を遮るように言い放った。   「わかったよ。考えとくね」 その言葉を聞いた達哉は、納得したように手を叩いた。 「よし、前向きに考えといてくれ じゃあこの辺で。じゃあな」 「ば、ばいばい!」 そう言ってアキは走りさる達哉に手を降った。
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