2人が本棚に入れています
本棚に追加
『少しつまらない話に付き合ってもらってもいいかな？』
と。
「お客さんの話を聴くのも仕事ですし、あなたのことも知りたいです。私でよければ喜んで」とマスターは答えた。
男は少し安心した顔でこんな問いかけをした。
『マスターは金子賢という男を知っているか？』
「ええ、もちろん。知らない人はいないでしょう。金子賢といえば五年前の…」
『知っているなら結構』男はマスターの言葉をさえぎった。
マスターは言葉をさえぎられ少しむっとした顔をしたが男はかまわず言葉を続けた。
『今から五年前のちょっとした昔話をするが最後まで聞いてくれ』
最初のコメントを投稿しよう！