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優は静かに目を覚ました
(あれ…ここは?)
回りを見渡し、病院だと認識した
(どうしてここに?)
「目が覚めましたか?」
(先生…)
「貧血で倒れたんですよ」
レオンは優が病気だった記憶も消されている事を知っていた
(貧血かぁ…)
「もっと、たくさん栄養をとらないとね」
(はい)
するとドアが開いて、一馬がやってきた
「優!大丈夫?」
(一馬さん…貧血だったみたい)
「そうか~、なら安心だね」
一馬は優を見ながら笑う
「では、明日まではおとなしくしていてくださいね」
レオンは病室を出ていった
「ほんとによかった」
優を抱きしめながら一馬はいった
(うん、心配かけてごめんね)
「優が元気ならそれでいいよ」
(クリスマス終わっちゃったね)
「また来年があるし、その次の年も、ずっとあるから」
(そうだね)
二人は幸せそうに笑った
優の指には可愛い指輪が光っていた
記憶と引き換えに永遠の愛を手に入れた一馬が、それでよかったのかはわからない
でも、この二人はいつまでも幸せに包まれながら生きていくに違いない
一馬の恋愛はまた、ここからスタートする
もう、何も二人を阻むものはない
もしあったとしても、愛の力で叩き壊してしまうから…
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