3179人が本棚に入れています
本棚に追加
「だから喧嘩とかじゃなくてだなぁ…」
シューリンがぶつぶつ言いつつ侍から目をそらし、言い合いを見物していた俺と目があった。
そして
「お…おお!リュウセ!」
シューリンが俺に駆け寄って来た。
「そお~だ!銀杏!紹介するのだ!今日からThe World始めたばかりのバリバリの初心者、リュウセだ!」
バシンと俺の肩を叩き、銀杏とかいう奴に俺を紹介するシューリン。
「ほう、初心者の方ですか」
銀杏と鉄夫も俺に歩み寄って来た。
「はじめましてリュウセ殿。わたくしは銀杏。ギルド月の樹の二番隊隊員。以後、お見知り置きを」
言ってお辞儀をする銀杏。
「あ、ああ。こちらこそ、よろしく」
何か妙に礼儀正しい人だなぁ…
「銀杏。シューリンは今日リュウセにThe Worldのイロハを教えてやる約束なのだ。
コイツは買い物の仕方も知らないからな!」
「…へ?!」
シューリンがいきなりデタラメ言い出して困惑する俺。
「…そうなのですか。
なるほど、初心者に親切にする事は良いことですね」
銀杏は俺に詰め寄ってきた。
「ところでリュウセ殿。今日始めたと言うことは、まだギルドにも所属してないということですね?」
「うん…まだギルドには入ってないけど…」
「そうですか!」
銀杏は嬉しそうに声を弾ませ、
「ならば是非、貴方も月の樹に入隊してはいかがですか?!」
…やたら熱心な勧誘が始まってしまった…
最初のコメントを投稿しよう!