再会

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「共にこのThe WorldからあしきPKどもを根絶やしにしましょう!」 言いながら銀杏は俺の手をぐいぐい引っ張っていく。 ああ、今まで激しい孤独感に囚われていた俺…こうやってフレンドリーに絡んでくれることは本来喜ばしい事なのに、なぜだろう、激しく逃げ出したい… ナニコノ複雑な気持ち。 …ちなみに。 PKというのはプレイヤーキラーの略で、PCが他のPCを襲う事。 このThe Worldというゲーム、好んでPKを行う奴もけっこう多いらしい…。 俺はまだPKに出くわした事は無いけど、確かに話を聞く限りだと迷惑な存在だと思う。 …けど、俺は月の樹に入りたいとは思わなかった。 …つか、この人について行きたくない… 俺はどうしたらいいかわからずさっきから傍観モードに入っている鉄夫とシューリンに助けを求める。 「シューリンさぁん…鉄夫さぁん…」 仕方ないなぁ。 そんな顔をしながら鉄夫がてくてく歩いてこちらに近づく。 「銀杏たん銀杏たん。気持ちは分かるけどリュウセちんはまだThe World始めたばっかりなんだからぁ、そんな月の樹月の樹言っても分かんないって~」 鉄夫から放たれた、待望の助け船!しかし負けじと銀杏も負けじと反論する。 「…しかし、初心者はPKのかっこうの餌食。月の樹で保護したほうが…」 保護て。 ちょっとツッコミたいトコロだが、話の腰を折らないためにここは我慢我慢。 頑張れ鉄夫、負けるな鉄夫!
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