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それは中1の秋頃の電車の話
あの屈辱を忘れたことはない。
その日俺は電車の椅子に座れず仕方なく重い部活の道具の入ったエナメルバックを地面においていつも通りケータイをいじっていた。
「鷺ノ宮~鷺ノ宮~」
俺の降りる駅は次か……
そこへチョイ頑固オヤジっぽい奴が電車を降りようとしてこっちに進んで来た。
しかしそのチョイ頑固オヤジ、俺のエナメルバックに躓いて転びかけた。
(このオヤジウケる~)
と思ったその矢先に
チョイ頑固オヤジに「こんな所にバックなんておいてんじゃね~」
と言われ電車を降ろされ駅員が止めるまで怒鳴り続けられた。
俺は恥ずかしくて仕方がなくただただ
「スイマセン、スイマセン」
と謝っていた。
その後この事のせいで地面に荷物を置くことが出来なくなり重い荷物を毎日持ち続けた。
しかしその行為は肩懲りを悪化させ体力を大幅に削っていった。
そして俺は決意した。
相手の方を謝らせてやると
そして俺は最高の文句を編み出した。
そして実行する時を待ち続けた。
中2の5月18日
あの日は決して忘れるまい
あの日も俺はエナメルバックを地面におき獲物がかかるのを待った。そこへサラリーマンが来た。
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