~夢~

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歩いても、歩いても   先が見えなくて…   ねえ、誰かいないの?   と、問いかけても   返事がなくて…   この暗闇の中に入って   どれだけの月日が経ったのか…     そんな時、一筋の光が差しました   僕は導かれるように   光へと進み   そして見上げました   その光はとても暖かく   そして穏やかだった     帰っておいで?     そんな声に吸い込まれ   僕の身体がゆっくりと宙に浮く…     ゆっくりと目を開くと君がいた   今までの闇は何だったんだ?   そう考える僕に   君は静かに言う     全て夢だよ。   貴方の迷いも、苦しみも、寂しさも   全部、全部貴方の夢   だからもう忘れていいの     そう言い   抱き締めてくれる君を   僕は信じることにした   全て夢…   あの寂しい………   あの闇は全て…夢     あれが僕の“迷い”が生んだ   闇だと気付いたのは   僕の身体が   土へと還る日でした
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