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「お前そんな傷を医者にもみせ
ないつもりだったのか?」
少女は土方をいつもの如く無視した。
土方はチッと舌打ちをしただけで後は黙っていた。
「ふー」
「終りました?」
「そんなわけないでしょ。
縫います」
「ええええええ!!!!??」
周りは縫うよりも珠里の声にビックリしたようだった。
「縫うに決まってるでしょう。
こんなザックリ………」
「そんなぁ………」
と力なく叫んだ。
「クックックックッ…」
土方は腹をおさえ日頃ムカつく珠里がそんなめにあいざまみろ…と思っているのであった。
ムカッ
「色男さん笑わないでくれます
?ムカつきます!!」
「クックッ……」
土方は笑い続けた。あえて小さい笑い声で。
「ちょ……!「動いたら針ささ
っちゃいますよー」
「総司さん!!あの人なんとか
して下さいよ!」
珠里はあいている右手で土方を指さした。
沖田はただただ傍観して土方はただただ笑っていた。
「私は二人のやりとりが楽しい
です♪」
と突然言った。近藤もこれには頷いた。
「歳と珠里殿のやりとりは本当
楽しいなぁーみていると面白
いぞ!」
(早くくっついてもらいたいものだ)
ハッハッハッと笑う近藤。
「「面白くない!!」」
と声をあわせていう二人。
「息ぴったりじゃないですかー♪」
沖田はさらにからかう。
「そーじぃー」
いつの間にか土方はキレていた。
「治療中なんですけど」
ポツリといった医者の一言で場は静まり返った。
皆さん治療中は静かにしましょう。
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