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「やべぇ!何か追い掛けてきてるし!」
走りながら後ろを振り向くとラインが追い掛けてきていた、だが距離的には離れているためこのまま走り続ければ逃げ切れるだろう。
「くっ、荷物がある分不利か…見失えば後々面倒だ。」
ラインはそういうとソウルケージを取出し、空に掲げた。
「来いっライテイ!」
するとソウルケージから光が放たれ、目の前には青色の鱗を持ち黄色い雷鳴のような模様を持ったドラゴンが現れた。
「ライテイのスピードなら人に見つかることはまず無い…行くぞ!」
ラインはライテイの背中に乗ると羽ばたき、そのままソウヤの方へ飛んだ。
ほんの数秒でソウヤに追い付くとライテイは彼の肩を鋭い顎で脇腹をくわえそのまま空へと連れ去った。
「うわぁぁぁ!」
いきなりの事だったのでソウヤは叫ばずにはいられなかった。
「落ち着け、別に危害は加えるつもりはない。」
ラインは捕まれているソウヤに言った、しかしソウヤは叫び、助けを求めている。
「…それ以上叫ぶとライテイの餌にするかこっから突き落とす。」
ソウヤがライテイの顔を見ると目を輝かせてくわえる力が少し強くなった。
「黙る、黙るから落とさないで、それと食わないでくれ!」
「それでいい。それとここら辺に人目につかず話せる場所はないか?」
ソウヤはすぐ近くの林を指差した。
「あそこか、ライテイ頼む。」
ライテイは咆哮すると林へと飛んでいった。
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