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男は金色の髪をなびかせて、王座の前でひざまづいた。
「顔を上げよライン、そなたを呼んだのはおぬしに特命を与えるためだ。」
ラインはいわれたとおり顔をあげ、そのまま王に聞いた。
「特命?なぜ私にそのような重要な事を?」
ラインは雷属性代表のドラゴンマスターだが、正直自分は他のマスターよりも劣っていると確信している。「他のマスター達は先の戦乱で浪費しておる。今動けるものはお主とロインしかおらんのだよ。」
ロインとはこの国のマスターの一人で実力はあるのだがちょっと変り者のドラゴンマスターだ。
「では、ロイン殿の方が…。」
「あやつはこの特命を断りおった。ドラゴンのいない世界に興味はないといっておったわ。」
ドラゴンのいない世界?
ラインは不意に思った、ドラゴンのいない世界とは何のことなのだろうか?特命と何か関係があるのか?
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