第一話 竜の魂

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男は金色の髪をなびかせて、王座の前でひざまづいた。 「顔を上げよライン、そなたを呼んだのはおぬしに特命を与えるためだ。」   ラインはいわれたとおり顔をあげ、そのまま王に聞いた。 「特命?なぜ私にそのような重要な事を?」 ラインは雷属性代表のドラゴンマスターだが、正直自分は他のマスターよりも劣っていると確信している。「他のマスター達は先の戦乱で浪費しておる。今動けるものはお主とロインしかおらんのだよ。」   ロインとはこの国のマスターの一人で実力はあるのだがちょっと変り者のドラゴンマスターだ。 「では、ロイン殿の方が…。」 「あやつはこの特命を断りおった。ドラゴンのいない世界に興味はないといっておったわ。」 ドラゴンのいない世界?   ラインは不意に思った、ドラゴンのいない世界とは何のことなのだろうか?特命と何か関係があるのか?
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