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学校に着くと、幼馴染みの結衣【ゆい】が走って駆け寄ってきた。
結「未宇~!中等部にイケメンの転校生来たって~!見にいこ~」
半ば強引に結衣に腕を引っ張られ、中等部の校舎に向かった。
結「あの人!結構イケメンでしょ~?」
結衣が指差す先に視線を向けると、夢で見た青年そっくりの少年がいた。
視線に気付いたのか、少年は未宇たちのもとに歩み寄って来る。
?「君…名前は?」
結「結衣です!ほらっ未宇ってば!」
結衣が肩を叩いた拍子に未宇は我に返った。
未『未宇です…』
結「あの…先輩名前聞いていいですか?」
?「俺?俺は快栄…」
その言葉に未宇の心臓は激しく鼓動を刻む。
“かいえ”とは、夢の中で“深海”が愛した青年の名前。
未宇は突然走り出す。結衣は呆然とそれを見ていた。
はっとした結衣が走り出そうとしたが、快栄が止めた。
快「俺が行くよ…居場所はすぐ分かるから」
快栄は未宇が走った方へ走り出した。
その頃未宇は屋上にいた。
羽の羽ばたく音に振り返る。後ろには黒い翼を広げる快栄がいた。
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