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あの人に逢うためならなんだってすると。
深『堕天の烙印を…そして…天界から追放してください…』
彩「……あなたは一度言い出した事は曲げませんからね…わかりました…また後日追って知らせます…」
深『…ありがとうごさいます…』
深海は彩美愛に深々と頭を下げ、神の間をあとにした。
深海を見送り、彩美愛はため息をついた。
彩「本当ならこんなことはしたくなかったけれど…やるしかありませんね…」
彩美愛は手紙を書き始めた。
庭の黎蘭鳥【れいらんちょう】の足首に結び、空へ解き放った。
彩「黎蘭鳥よ…運んでおくれ」
黎蘭鳥は天界と地界とを唯一行き来が出来る生き物。緊急時などに使用をしている。
返事はまもなく返ってきた。
そこに書かれていたことに彩美愛は目を疑った。
魁慧が貴葉を殺し、人間界へ逃げた。
そう書かれていた。彩美愛は心音を呼び出した。
心「なんでしょうか…?」
彩美愛は重々しく口を開いた。
彩「深海に気付かれずに人間界へ行って来てください…」
心音は黙ってうなずき、音もなく姿を消した。
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