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俺達は海にやって来た。 「うぁ。すげー!やっぱり海は、すげーや!」 「ねえ!ちょっと~!海見て感動しても良いけど荷物運びなさいよ!」 彼女は俺をよく叱る。 さらに幼なじみだからか、言葉に遠慮がない。 だけど俺は昔からそんなふうに言われて来たから気にはならない。 「なんだよ。少しはお前も感動しろよ。そんな事だから学校で高麗人参なんて言われるんだぞ」 「何よその高麗人参て?初めて聞いたわよ」 「そうだっけ?」 「とにかく重いんだから荷物持ってよ」 二人は仲良く荷物を持ちながら山頂のいただきに、到着した。 山頂から見える景色はまさに絶景であった。 「なあ、あそこに見えるのは、お前の家じゃないか。だってさあ、屋根赤いし庭にデカい木もあるじゃん」 「本当!小学校の頃に住んでた家に似てるね」 「なあ、そんなに高くまで登ったら降りられなくなるぞ。もう良いから降りて来いよ」 「や!やだもん。絶対上まで登るの!」 「ねえ、危ないよ。学校で高い木に登っちゃいけないって先生言ってたんだぞ。危ないから降りろよ!」 いつの間にか俺達は小学生の頃に戻っている。 いや、まてよ、さっきまで山じゃなくて、海にいたはずだ!なんで彼女の家の木にいるんだ? 「やっぱり、高いよね。 結構気に入ったんだけど、この服買ったらバイト代飛んじゃうし」 「なら、止めてもう少し安いのにしたら良いじゃん」 彼女はしばらく服をいじりながら考えこんでいる。 「そうだ。アッキーが半分出してよ」 「え!な、なんでそんな話しになるのさ!」 「だってアッキーに喜んで貰う為に買うんだから、アッキーが半分出したって変じゃないよ」 「もう、相変わらず上手いなぁ」 「そんな事ないよ。本当にアッキーに見て欲しいんだもん。って事で残り2万円よろしく」 おいおい半分以上じゃねえか。お前は1万円だけかよ。 「新しい服、似合ってるね」 彼女の新しい服はとっても良く似合っている。 スタイル的と言うより、やっぱり彼女の雰囲気だと思う。 彼女の優しいオーラが明るい服と合間見えてとっても優しい光となって僕の心に感動を与えてくれる。 だから、僕は彼女が大好きなんだ。 「ねえ。でも、お祭りはやっぱり浴衣の方が良かったんじゃないの?」 「浴衣も似合ってそうだけど、今日のだってとっても似合ってる。本当に可愛いよ」 彼女は顔を下に向けたまま、顔を赤くして固まってしまった。
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