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そのころの彼女はとても純情だった。
「ねえ。立ち止まって固まってないで、早くホテルに入りましょ」
そう言うと彼女は俺の手を取りラブホテルへと入っていった。
ホテルの部屋に入るなり彼女は俺に抱きついてきた。
もちろん、俺も彼女を抱きしめ唇を重ねる。
しばらく、彼女とアツいキスをした後そのままベッドへ。
ベッドでは彼女が俺をリードする。
キスしている間に彼女は自分で服を脱ぎ、俺の衣服を剥ぎ取って行く。その時の彼女は、本当に楽しそうだった。
やっぱり今度も彼女に良いように食べられてしまった。ああ。いつになったら彼女にエッチでリードできるんだろう。
「ねえ。今度、海でも行こうよ。アッキーと海に行きたい。良いでしょ」
彼女は俺の腕を枕にしながら、そんな事を言う。
「良いよ、今度海に行こうか」
「良かった。アッキーと海に行いってみたかったから嬉しいな。
それに私、海って好きなんだ。波がさ浜辺に打ち寄せられるあの単調な風景や波の音が私の心癒やしてくれるんだよね」
「そうなんだ。俺もあの海の広がりが好きだな。広々としてさ、なんか良いんだよな」
でも、なんだろう。何かおかしいな
「ねえ。聞いてるの?来週行くよ。約束だよ」
「ちゃんと聞いてるよ。来週、海だろ」
海へ彼女と行った気がするけど。どんな事をしたのかやっぱり思い出せない。
打ち寄せられる波。ほほを撫でる潮風、俺達は海に来た。
「うぁ。すげー!やっぱり海は、すげーや!」
「ねえ!ちょっと~!海見て感動しても良いけど荷物運びなさいよ!」
彼女は俺に対しては遠慮がない。俺に対して?
まてよ、俺以外に彼女が話しをしてる所が思い出せない。と、言うよりそもそも前にもこの海に来て同じセリフを言ってたような気がする!
なんなんだこの感覚は自分が自分でないような……。
「もう何やってんのよ。早く持ってよ」
俺は彼女に言われるがままに、荷物を持って山頂へと向かった。
山頂に着くとそこは絶景。
遠くの方には小さな村が見える。
「ねぇ!アッキー、あそこに見える家って前に小さい頃住んでた家に似てないかなぁ」
「どれどれ、本当だね!高い大きな木が有るとこまでそっくりだよ」
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