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あ。そうだ、アイツからのメール全部見てないや。見なきゃ。
とにかく、メールを見よう。
きっと今の短いメールの本当の意味がわかるはず!
『12:20 こんにちは。メール来ないから調子狂うよ。
なんか 有ったの。また寝坊かな(笑)メールしてね♪』
『15:50 メール来ないね。とりあえずいつもの場所で待ってるから。』
『16:20 遅れるならちゃんと連絡しなさい(怒)
何時になるの?』
しまった。待ち合わせしてたんだ!
『16:30 まだですか。待ちくたびれた』
『16:45 本当に遅いよ電話するよ』
『17:10 電話にも出ないなんて、シカトですか?それとも、何か有ったの。
ともかく、もう帰ります。夜に必ずメール下さい。』
『19:00 こらあ。メールよこしなさい。』
『20:00 まだ家に帰ってないの?』
『21:10 どうしたの。ワケわからない。』
『0:05 もういいよ。サヨナラ。』
あちゃー!!まずいや。とにかく携帯忘れてた事伝えないと。
『ごめんなさい。昨日は携帯を家に忘れてきてました。
それから、約束忘れててごめんなさい。』
とりあえずこれで 良いでしょう。
私は携帯を鞄にしまうと学校の校門をくぐった。
そして、退屈な午前中の授業を終え、早速携帯を鞄から取り出してトイレで拝見。
うちの学校は校内で携帯は禁止なのです。
だから昼休みにコッソリとメールするのがせえいっぱい。
お、メールきたきた。やっぱり分かってくれたのかな。
『8:40 じゃあなんで、夜はメールくれないの、おかしいよ!本当の事言いなさい』
『8:50 やっぱり、言えないんだ。サヨナラ。』
え、なんで、ちゃんと伝えたよ。
携帯持って来るの忘れたって書いたじゃない。
それに、私が秘密でなんかしてたみたいな言い方じゃない。私を信じられないの。
私はその日、お昼休みをどう過ごしたか記憶がない。
でも、とりあえず家に帰ってメールをした。
『ごめんね。本当に何にもないから。
その日は買い物して家でCD聞いてるうちに朝まで寝ちゃったの。
だからメールにも気が付かなかった。』
よし、これで大丈夫。
絶対に分かってくれるはず。
しばらくしても、メールは返ってきませんでした。
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