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「でも、なんでメールじゃなくて私に会いに行こうと思ったの。」
「あの日ね。琴音にどうしても渡したい物が有ったの。琴音の好きなグループのアルバム。
ブルーのジャケットが結構綺麗だったアルバムをね、渡したかったんだ。
だって今度は私があなたにプレゼントするって約束だったじゃない。
だから発売日のあの日に約束したのに、琴音は忘れてるんだもん。本当に酷いよ。」
う。そうだった。
「バカねぇ。本当に薫はバカよ。
私の事なんか、気を使わなくて、良いのよ。ごめん。鼻かませて。
急いで来たから、目とか鼻から汗でちゃって。
…とにかく、アルバムはもらったから安心して元気になってね。」
私は彼女のそば机に置いて有った割れたCDを胸に抱え、また、少し泣いた。
「そうね。元気になったら男でも、ナンパしに行きましょ。
あんたのせいで、私、男に興味が無いなんて思われてるんだから。」
「そうね。ダブルデートしましょ!だから、早く良くなってね。」
「楽しみだね。じゃあ私もう寝るから、またね。お休み。帰り気をつけてね。」
中学からの親友、薫は安らかに目を閉じた。
(だから、勝手に殺すな)
私の中のアイツも復活したようだ。
それから3ヶ月が過ぎ。私は相変わらずの毎日を送っている。
ダブルデートはどうしたかって、もちろん逆ナンしてデートをしたよ。
だけど、なんかエロエロモードになってきたから、二人で逃げちゃった。
だけど、やっぱり彼氏は欲しいな。
薫も時々また誰か引っかけてデートしょうなんてメールで言ってくるけどまあ、無理ぽい。
だって薫には私が居るもん💓
ず~っと親友だよ。
終わり
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