第一話-始まり-

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クライムが近づいて来ているのに気がついたのか、美嘉は警戒心丸だしで睨みつける。 「こんな所で何しているんだい?」 「あんたには関係ないよ…」 帰ってきた言葉は、子供とは思えない無愛想な言葉。 「子供の時から変わらないんですね、美嘉さんは…。」 「なんであたしの名前、知ってるの!?」 美嘉は、クライムを怪しい人として認識したのか、さらに威嚇するように睨んできた。 「美嘉さん…」 「な…何よ…」 「あなたの未来は、きっと素敵なものです。 だから、何があってもその未来を大切にしてください。」 「??何言ってるの?」 クライムはそう言うと、美嘉の前から姿を消した。 美嘉は、何が何だかわからず、その場に立ち尽くしていた。 美嘉と別れたクライムは、一直線にある場所に向かった。 そこからは、あの“厄”の気配が強く伝わってきている。 クライムがその場所にもうすぐ着こうとした時、争うような声が聞こえてきた。 「ぐあぁっ!!」 「あなた!?」 さらに近づくと、悲鳴に変わった。 .
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