第一話-始まり-

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「いい…すごくいいよ…。その苦しみ、憎しみの目。 もっと俺をその心で満たしてくれ!」 「くそっ!この化け物め!」 「………」 「俺達は、美嘉を置いて逝くわけにはいかないんだ!」 「ふーん…。そうだ。 お前達が死んだら、その子供、どうなるかな?」 男は不適な笑みを零すと、自らの腕を尖った物に変えると、そのまま突きにいった。 美嘉の両親は、死を覚悟し、硬く目を閉じた。 しかし、一向に痛みは来ない。 おそるおそる目を開けると、そこには大きいコートをなびかせている青年が立っていた。 「大丈夫ですか?」 「は…はい。」 「よかった。あなた達は早く美嘉さんの所に戻ってあげてください。 淋しがっていますよ。」 「わかりました!」 両親達を逃がしたクライムは、目線を“厄”に向けた。 「なんだよ…てめぇは!俺の邪魔すんじゃねぇ!」 「そういう訳にもいかないんです。あなたを倒さないと終わらないんです!」 クライムは、ソードで受け止めていた腕を掃い、素早く懐に飛び込んでいった。 .
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