第一話-始まり-

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しかし、男も素早く対応し、寸前のところでかわす。 「そうか、お前。書き換え師だな。」 「そうだとしたら…?」 「書き換え師の魂はうまいからなぁ。お前の魂を貰う!」 男が地を蹴ると、クライムに連打の嵐を仕掛けた。 それをクライムは、紙一重で受け止める。 しかし、男の力は相当なもので、クライムは押され気味だった。 「ほら!ほら!どうしたぁ?防御だけじゃ俺に勝てないぜ!」 「くっ…!」 クライムは、一度間合いを取ろうと下がろうとしたが、無常にも壁が立ちはだかった。 「なっ!?」 「これでお前も終わりだ!」 男がトドメをさそうと腕を振り上げる。 ザシュッ!! 地面に鮮明な赤い血が広がる。 しかし、それはクライムの血ではなく、“厄”に取り込まれた男の血だった。 「何故…どうして俺が血を流している!!?」 混乱した男は、クライムがいるはずの場所を見たが、そこにはクライムはいなかった。 「どこ行った!!」 「こっちですよ。」 声がした方に男が振り向くと、低い屋根の上にクライムがいた。 .
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